今週何度か来院して頂いているのに結果がでていない患者さんがいらっしゃいました。
主訴は上を向いたり、首を捻ったり、横に傾けると左の首が痛いそうです。
手指に痺れはなく、頭痛もありません。肩の挙上も異常ありませんでした。
股関節や体幹の可動域に固さはみられますが、直接痛みのきっかけではなさそうです。
神経や血管の圧迫の所見がとれなかったので、筋筋膜性の症状と判断し、施術を行っていました。1~3回をかけてトリガーと思われる部位に鍼をしたり、物療を試みたのですが、思うように成果がでていませんでした。
しかし先日初めて施術後、「だいぶ楽になった」との反応がありました。
行った施術自体はそれまでの内容と大きくは変えていないのですが、あえてトライした内容があるとすれば「施術時の患者さんの姿勢」をかなり変えてやってみたところにあります。
同じ部位を刺激するにしても、組織を弛緩させた状態(ゆるませた状態)で行うのと、緊張させた(引っ張った)状態で行うのとではおおきな差が生まれます。
もちろん我々のような職業は、両方の状態がどうなっているのかをきちんと把握しておかなくてはなりません。特に、組織を縮めた時に痛むのか、伸ばした時に痛むのかの鑑別はものすごく重要ですね。どっちが患部に対して悪化の原因になるかを知るためです。
だから事前に行う検査としては、あえて引っ張った状態にしてストレスをかけてみたり、力を入れさせる(筋肉を収縮させる)などして、患部の状態を探るわけです。
ひどい状態(肉離れの急性期など)ではどっちも痛いなんてこともあります。
今回の施術では最深部の筋筋膜の異常ではないかと判断し、最も弛緩位にして施術を行いました。そうすることで、表面の緊張をとり、深部の状況をわかりやすくすることができるためです。
土曜日の段階では楽になったと帰っていきましたが、今後が気になるところです。
痛みがとれれば、セルフケアのエクササイズを加えていきたいですね。
どの患者さんにもお伝えしていますが「自分の体を自分で守れる」ようになるのが理想です。
総社は高梁川で花火大会でした。
皆さんが楽しそうに帰っていくところをみると、だいぶ盛り上がったみたいですね。
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